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クリス・カーター 秘蔵インタビュー(FOXチャンネル)

FOXチャンネルで放送が開始された際、番組の最後に放送された、クリス・カーターの秘蔵インタビュー(ファースト・シーズンに関するインタビュー)を紹介しています。

タイトル
クリス・カーターの言葉を収めた秘蔵ファイル
この記録は、X-FILESの製作者、クリス・カーターの言葉を収めた秘蔵ファイルである。
イマジネーションから現実に
X-ファイルはもともと僕の空想から生まれたものだ
イマジネーションから現実に/True To Original Vision
X-ファイルはもともと僕の空想から生まれたものだ。
登場人物の性格や背景なども、僕が勝手に創りあげた。
主人公モルダーは、何者かに妹を奪われてしまう。
彼は異星人による誘拐だと信じている。
スカリーは医大を卒業後、医者にはならず捜査官の道を歩む。
その結果、両親の期待を裏切ってしまい、そのことが彼女の心にしこりとして残っている。
そんな陰の部分を描きたかった。
天性の魅力
モルダー役は文句なくドゥカブニーに決まった
天性の魅力/Personal Magnetism
モルダー役は文句なくドゥカブニーに決まった。
彼は僕が描いていたイメージにピッタリだったし、何よりも彼の抑えた演技が素晴らしかった。
人間的にも魅力的だ。特に女性にモテる。
ジリアンの場合はかなり難航した。
「テレビ受け」する女優の条件を満たしていない、というのが上層部の意見だった。
オーディションでの彼女は素晴らしかった。
スカリーの生真面目さと芯の強さを、ジリアンは見事に表現していた。
モルダーの信念
この世の中は分からないことだらけだ
モルダーの信念/Mulder's belief
この世の中は分からないことだらけだ。
モルダーも「彼ら」の存在を頭から信じてるわけではない。
心のどこかでは疑いを抱いているはずだ。
でも、彼が未知の存在を追い続けるのは、「存在してほしい」と願う気持ちが強いからだ。
誰でも不思議な物体が空を飛ぶのを見てみたいと思う。
皆、精神的な体験を求めている。
モルダーだって同じさ。
情緒的側面
この作品の結末は、もともと脚本にはなかったものだ
情緒的側面/Emotional Resolutions
この作品の結末は、もともと脚本にはなかったものだ。
原案はあいまいな終わり方だったので、あの場面に付け加えた。
非常に効果的だったと思う。
Xファイルの情緒的側面を打ち出したという意味でも、重要なシーンだ。
捜査が終わり、モルダーは独りで協会にやってくる。(シーズン1「導管」のラストシーン)
今回の事件と妹の失踪が重なり合い、深い悲しみにうちひしがれるシーンだ。
無重力状態
この作品で重要なのは、スカリーの微妙な心の変化だ
無重力状態/A State of Weightlessness
この作品で重要なのは、スカリーの微妙な心の変化だ。
彼女はモルダーが主張する異星人の誘拐など科学的根拠がなく信じられないと言っていたが、行方不明になった少女の体内に特殊な金属変化、つまり無重力状態を体験したという「科学的証拠」を見つけてしまう。
このシーンでのスカリーの心の動揺は非常に重要な意味を持つ。
Xファイルでは彼女の視点を軸に話が進んでいくからだ。
暴走しがちなモルダーに対し、スカリーはいつも彼を現実に引き戻そうとする。
「少し頭を冷やして」とね。
そういった意味でこの作品はひとつの分岐点になった。
三角フラスコ
前々から僕は異星人の遺伝子を題材にしたいと考えてた
三角フラスコ/The Erlenmeyer Flask
前々から僕は異星人の遺伝子を題材にしたいと考えてた。
異星人から採取したDNAを人間に移植する実験が、密かに進められている。
そういうアイデアを思いついたんだ。
この作品でスカリーは初めて自分と同じ科学者の口から「地球外生命体」の存在を示唆される。
とても重要な局面だ。
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