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「X-ファイル外伝」新任捜査官K 登場! 日本版X-ファイル徹底追及?!

テレビ朝日系列テレビドラマ「X-ファイル」のシーズン3放映直前に放送された特別番組、「【X-ファイル外伝】新任捜査官K 登場! 日本版X-ファイル徹底追及?!」を紹介しています。
X-ファイル 第三の男として捜査官K(日系人)が登場し、過去の事件を振り返ったり、日本における獣人伝説にも迫りながら、「X-ファイル・サード スペシャル」(アナサジ/祈り/ペーパークリップの3話で構成)を紹介しています。
番組の途中、X-ファイルのファンだという芸能人のインタビューも流れてましたので、そのまま載せています。

オープニング

FBI本部
ワシントンDC 午前7時。
首都の朝は早い。
捜査官K
私は朝食を前に本部と交信した。
ブレヴィンス課長
ブレヴィンス課長「捜査官K、よく来てくれた。【X-ファイル】、君も聞いたことがあるだろう?」
捜査官K「ええ、有名ですから。フォックス・モルダー捜査官、ダナ・スカリー捜査官は、もっと有名ですから」
ブレヴィンス課長と会話する捜査官K
ブレヴィンス課長「X-ファイルに関して意見は?」
捜査官K「誤認、錯覚、幻想、遭遇した条件と心理状態から99パーセント科学的に説明がつきます」
ブレヴィンス課長「残り1パーセントは?」
捜査官K「わかりません」
決意するK
ブレヴィンス課長「・・・捜査官K、君は今日からX-ファイルを担当してもらう。モルダーとスカリーをよろしく頼む」
捜査官K「頑張ります!」
「X-ファイル」外伝 新任捜査官K登場! 日本版X-ファイル徹底追及?!
「X-ファイル」外伝
新任捜査官K 登場!
日本版X-ファイル徹底追及?!
X-ファイルタイトルバック
♪~(X-ファイルのテーマ)
 
「X-ファイル」、それはFBIにおいて最もアンタッチャブルなファイルです。
白井晃
UFO、異星人、超能力、未知の生命体。
FBIは、説明がつかない未解決事件をX-ファイルとして長年封印してきました。
しかし、謎の事件のあまりの多さに、ついにこのファイルが再検討されることになりました。
そして、そのために新設されたのがX-ファイルセクションなのです。
柿の種を食べる白井晃
モルダーとスカリー
「X-ファイル」という番組をご存知ですか?
アメリカでゴールデングローブ賞を受賞、95年から日本でも放映され、大ブームを巻き起こしている人気テレビ番組です。
次々に起こる怪事件、どんどん深まる謎。
ドラマは、回を増すごとに目が離せなくなります。
5月7日より、いよいよサードシーズンに突入。
これはその、番組宣伝番組です!
モルダー
これが主人公のフォックス・モルダー捜査官。
埃をかぶっていたX-ファイルにいち早く興味を持ち、独自の分析を進めてきた男で、なんでも超自然的なものに結びつける傾向があります。
スカリー
こちらはダナ・スカリー捜査官。
メリーランド大学で医学博士号を取得している才媛で、モルダーとは正反対にすべてを科学で説明づけようとします。
捜査官K
さあ、そこで私の出番だ。
私は日系FBI捜査官「K」。
モルダー、スカリーに続く第3の男としてX-ファイルの担当になった。
大和魂とヤンキースピリットの塊がこの私。
根っからのアメリカ人だと思っているが、柿の種だけはやめられない。
 
(電話が鳴る)
事件だ
ハロー。
 
・・・なに?
モルダー、スカリー、事件だ!
行きたまえ!
序章の風景
この事件はUFO遭遇、そして何者かによるUFO情報の隠蔽に分類される。
オレゴン州の静かな町、ノースウェストで事件は起こった・・・。
網浜直子の紹介
網浜直子
こんにちは、網浜直子です。
えー、私は「X-ファイル」が始まった時から見させていただいているんですけれども、私のX-ファイル体験といえば、唯一思い当たるのが、あの飛行機に乗ってまして、あの夜だったんですけど、もう飛行機が雲の上に上がった時、もうずっと窓の外を見てたんですね。
そしたら、飛行機よりも速い、このぐらいの丸い光が、サァーッて飛行機追い抜かして、ふっとぱっと上がったら、シュッと消えちゃったんですね。
多分、あんなに飛行機よりも早い、あんな空の上に飛んでて、あれは多分、私はUFOだったんじゃないかなって思っているんですけれども。
えー、うち、狭いところですけれども、モルダー捜査官さん、見ていたら、うちに是非捜査に来てください。
序章の写真
これがあの死体の写真です。
胴体が非常に小さく、頭部が大きいのが特徴です。
身長107センチ、体重17キロ。
スカリーは少なくとも霊長類ではないと言っています。
宇宙人目撃報告の中でグレイ星人と呼ばれるタイプに非常によく似ています。
しかし、あれは本当に宇宙人なんでしょうか。
宇宙と捜査官K
そもそも宇宙人というのは本当に存在するんでしょうか。
人類はその誕生の日から宇宙に思いを馳せてきました。
宇宙の法則を知ろうと懸命に努力し、宇宙に近づこうと巨大な建築物を創造し、そしてついに宇宙に飛び出すことに成功しました。
人類が求める究極のテーマ、それは宇宙の謎を知ることなのかもしれません。
宇宙人のイラストと捜査官K
ここで興味深いのは、古代からこの地球に宇宙人がやってきていたという説です。
いわゆるオーパーツと呼ばれる品々。
巨大な遺跡、数々の神話や伝説の中に宇宙人の存在を見る人は多くいます。
ナスカの地上絵
有名なナスカの地上絵、マチュピチュの空中都市。
これらは全て宇宙人が作ったと信じる人も少なくありません。
土偶
特に私が注目するのは、日本の縄文期の遮光器土偶など、世界中に存在する人の形をした異物です。
これは 宇宙服を着た宇宙人に見えなくもありません。
シュメール
この類似は遥か日本から離れたインカの黄金立像にも見られますし、シュメールの像、これはまさにグレイ星人。
つまり、このイメージは世界的規模で広がっているのです。
捜査官K
まあ、それらが本当に宇宙人かどうかはさておき、興味深いのはここ10数年で宇宙人の目撃報告が少し違ってきていることなのです。
ホルヘが書いた宇宙人
まず、目撃例のほとんどがいわゆるグレイ星人タイプで、その数が異常に増えていること。
グレイ星人とは皮膚がグレーであることからそう呼ばれているのですが、人間の子供くらいの大きさで、手足が細長く、頭部が大きい、アーモンド状の大きな目が特徴です。
実験されるドゥエイン
次に、これらは人間や家畜をさらっていき、時には何らかの実験を行っているということ。
そして第三は、常に連邦政府や軍、CIAが関与しているとの憶測が絶えないということです。
その正体が何であれ、以前のように人類にとって宇宙の憧れの象徴であり、神のイメージさえ持った宇宙人の伝説と完全に異なってきました。
この棺の中から見つかった遺体の調査で、我々は少し事実に近づけるかもしれません。
電話をとる捜査官K
(電話が鳴る)
 
ハロー。
・・・なに?
「序章」の火事のシーン
(「序章」の火事のシーン)
 
モルダー「FBIだ!」
スカリー「私のパソコンが!」
モルダー「畜生! 写真やレントゲンもだ!」
燃え盛る炎
だが、何者かによって我々の資料は全て灰となった。
X-ファイルは常にアンタッチャブルなのだ。
立ち尽くす捜査官K
くそ・・・我々の捜査はいつもこうだ。
肝心なところになると、いつも邪魔が入る・・・。
古田新太の紹介
古田新太
えー、私のですね、そういう不思議な体験というとですね、まだ僕がですね、大阪で、えっと、仕事をしてたころ、コント番組を撮ってまして、えーと、スタジオでですね、ポンとやって来た時にですね、そのスタジオの片隅にですね、綺麗な髪の毛の長いですね、赤いワンピースを着たお姉ちゃんが居て。
ちょっと、あれ、いい女だなと思ってですね、隣のタレントさんにですね、声かけたら、そのタレントさんも「いい女だよな」とかなんとかと。
で、声かけて、ちょっとお酒でも飲みに行こうかなと思って、スタッフにですね、あれ誰?とかって聞いたんですけど、でもスタッフはですね、そんな女の人いないって言うんですよ。
でも俺と、もう1人が見てるわけで、俺だけじゃなくて俺ともう1人が見てて、絶対見たはずなのに、他のスタッフ誰もそんな女の人は見たことがないって言うんですね。
是非ともですね、どこかのスタジオで、あの女性ともう一度再会したいなと思ってるんですが。
私にとっての「X-ファイル」体験とは、そんなもんでした。
FBIだ、フリーズ!
我々はかねてより捜査中だった寄生虫たちの家に突入した。
いわゆるガサ入れというやつだが。
 
「FBIだ。フリーズ!」
大量逮捕! 蔓延する寄生虫
大量逮捕!
蔓延する寄生虫!!
 
※ ここから、捜査官Kのひとり芝居が展開されます
捜査官Kの取り調べ1
名前は?
名前はって聞いてるんだ。
うん?
黙秘?
弁護士?
基本的人権?
容疑者の権利?
何言ってんだ。
はいはいはい。
いい加減、白状をしたらどうなんだ。
うん?
捜査官Kの取り調べ2
人間の体に寄生して、一体何企んでるんだ?
人間の腸の中に隠れたって無駄なんだよ、バレてるんだよ。
10メーターだよ10メーター。
お前の体な。
お前みたいなのが 尻の穴からこんにちはしてみろ。
誰だってびっくりするよ。
捜査官Kの取り調べ3
いい気なもんだな。
最近じゃすっかり人間の体に取り入りやがって。
なんだって、最近じゃダイエットに効くとかなんとか言って、自分から虫飲む女がいるそうじゃないか。
ん?
捜査官Kの取り調べ4
誰だ?
誰だ?
誰の体の中に入ったんだ?
体の中に入ったって。
まー静かにしてればこっちだって見逃してやってよかったんだ。
だけどなんだ、最近のお前たちの態度は。
その侵出ぶりは。
ダイエットの特効薬だ、花粉症の特効薬だ?
いいことばっかり並べやがって。
本当のところどうなんだ。
うん?
氷のシーン1
私が知らないとでも思ってるのか?
北極でのあの惨劇を!!
 
氷に閉ざされた研究所で、研究者たちが互いに殺し合う謎の事件が起き、私は早速モルダーとスカリーを派遣。
(おまえ、新米って言ってたろ! あんたが派遣したんかーい!)
氷のシーン2
そして2人が突き止めたその原因こそ、氷の中にいた寄生虫だ!
その寄生虫が体内に入った人間は人格が代わり凶暴化してしまう。
研究者たちが互いに殺し合ったのも、寄生虫のせいだったんだ。
氷のシーン3
どうだ、どうだどうだ。
寄生虫が体内に入るというのはこんなに恐ろしいことなんだぞ。
ダイエットどころじゃなくて、人格までも乗っ取られてしまう。
これもお前の仲間の仕業だろ?
ええっ?
捜査官Kの取り調べ5
柿の種食うか。
うん?
かきのたね。
本場の柿の種、うまいぞ。
わかってるんだよ、わかってるんだ。
お前だってな、悪気があるわけじゃないんだ。
うん?
お前だって故郷に帰ったら、年取ったお母さん、待ってるんだろ?
お母さん泣かせてどうするんだ。
申し訳ないと思わないか?
捜査官Kの取り調べ6
ほら、吐いちゃえ。
全て吐いちゃえば楽になるんだから。
かつ丼でも食うか?
ちょっと待ってろ。
捜査官Kの取り調べ7
??
おい!
おい、ちょっと待って。
お前さっきから俺に、尻向けてないか?
ええ?
そうだろ!
お前な、だいたいな、頭も尻も、よく分かんないんだよ!
区別がつきにくいんだよ!
はっきりしろ、はっきり!
なに黙ってんだ!
何とか言ったらどうなんだ!
いつまでシラを切るつもりなんだ!
捜査官Kの取り調べ8
いいか、このままだとな、体内への家宅侵入、栄養分の窃盗、腸内の傷害で、ブチ込んだっていいんだぞ!
叩きつけられるファイル
ネタは上がってんだ!
宿主のシーン1
だったらこの事件はどうだ?
下水道や船の下水管で、何人もが襲われた事件を!
宿主のシーン2
私の優秀な部下が、泥まみれの捜査の末についに突き止めた犯人は、なんと、んーななな、なんと、これも寄生虫だったんだ!!
宿主のシーン3
放射能を浴び、突然変異を起こし、こんな人間みたいになっちまって!
こんなのが下水道を這いずり回り、人間様を引きずりこもうってんだから、うかうか下水道の散歩もできやしない。
宿主のシーン4
どうだ。
この通り、お前の仲間の企みなんぞ、全てお見通し!
全部私たちが阻止してきたんだ。
お前も観念しろ。
私がFBIにいる以上、勝手な真似はさせないぞ!
吐いちまえ!
柿の種を食べる捜査官K
ふーーーーーっ・・・。
 
・・・落ちた。
Kの方に忍び寄る何か
(肩に何かの影が・・・)
 
※ ひとり芝居、終了
田中広子の紹介
田中広子
えーっと、私も「X-ファイル」の大ファンです。
すごい怖いと思ってるんですけれども、ついつい見てしまうんですね。
モルダー捜査官、とても素敵な、っていうところも結構気に入ってますね。
あとはもちろん、あのスカリー捜査官。
あの2人の関係が今後どういう風に展開していくのかなっていうのも、ちょっと見どころですね。
多分うまくいくんじゃないかなーとは思ってるんですけど、どうでしょうか。
またなんか新しく始まるということなので。
楽しみにしてます。
ピンクの電話の紹介
ピンクの電話
ピンクの電話「こんにちは。ピンクの電話です」
都子「私の「X-ファイル」体験ということで。私ね、実はどこに行ってもついてくる人がいるんです」
よし子「私?」
都子「いや、それは違うんですけど」
よし子「え」
都子「よっちゃんもまぁ、よっちゃんは一緒に仕事してるじゃない。そうじゃなくて、あの、あるロケに行ったんですね。それで、私はその時、女の子1人だったんだけど、あの泊まりで宿だったんですね。そしたら、そこの仲居さんが、【あの、都子さんのお部屋は布団2枚で浴衣2枚でいいですよね】って言うんですよ。それで、私1人だから、いえ、私1人ですよって言ったら、【え、さっきいた髪の毛の長い女の人は?】って言うんですよ」
よし子「えー」
都子「そんなのいないんですよ。いや、誰もいないですって言ったのに、結局、誰かいたらしいんですよ。それで、怖いなと思ってて、まあ、それはそれで終わっちゃったんですけど、ある日、私が喫茶店に入ったんですね。そしたら、喫茶店に入ったら、1人なのに水が2つ出てきたんです。だからきっとそのウェイターさんには髪の毛の長い女の人が見えたんじゃないかな。怖いでしょ? どこ行っても旅ロケの時は必ずその髪の毛の長い女の人がついてくるの」
 
よし子「・・・もしかしたらそれ、私かもしれない」
都子「え」
よし子「いつもミヤちゃん、いろんなとこ行けていいなって思ってたから」
都子「なんだ、言ってくれればいいのに」
机に広げられたファイル
このX-ファイルには様々な事件が収められています。
UFO関連、超常現象、突然変異。
では、その代表的な事件をご紹介しましょう。
イヴ1
<イヴ>
私たちは常に機密のベールと戦ってきた。
これは極秘の人体実験が恐るべき人間を生み出した事件だった。
謎の連続殺人事件を追う私たちの前に現れた、同じ顔を持つ少女たち。
彼女らは遺伝子を操作した受精卵から作り出されたクローン人間だった。
イヴ2
イヴと呼ばれる彼女らは、
極めて優れた知能と体力と同時に凶暴で残忍な性格を持ち、親や秘密を知るものを次々と殺していった。
彼女らは逮捕され、事件は解決したが、FBIですら知らぬ極秘の実験が続けられる限り、こうした恐怖はなくならないであろう。
炎1
<炎>
X-ファイルを読んでいると、モルダーが下した結論に私が同意できない事件もある。
例えばこの男は、自然に発火させ、人間や屋敷を炎に包み込んでしまう。
モルダーは超常的な特殊能力だと主張しているが、私はこれは一種の手品で、例えばロケット燃料のような燃えやすいものを仕込んでおいて、何らかの手段で点火したのであって、超常的な特殊能力なのではないと考えている。
それでほぼ説明がつく。
炎2
ただ一つだけ不可解なことが。
男は自らに火を放ち、火だるまになったのだが、大やけどを負いながらも一命を取り留め、奇跡的な回復力を見せている。
これは説明が困難だ。
影1
<影>
結局のところ、原因が何だったのかわからないまま、モルダーがファイルを閉じてしまったケースも報告されている。
この事件では、1人の女性に危害を加えようとする者たちが、目に見えない力によって次々殺されていった。
影2
その不思議な力が、彼女を大切に思う死んだ男の霊なのか、あるいは彼女のサイコキネシスの力なのか、あるいはそうではない、例えば静電気などの作用によるものなのか。
結局、モルダーたちは不思議な現象に振り回されるだけで、はっきりとした結論は報告されていない。
捜査官K
モルダーとスカリーが扱った事件の解決率は75パーセント。
私でしたら99パーセントを解明できたんですがね。
ま、確かに残り1パーセントは私にも説明ができない不可解な部分ではあるんですが。
ま、これにしてもいずれは解明される時が来ることでしょう。
次々とファイルを整理する捜査官K
解決。
解決。
解決。
解け・・・・。
ファイルを隠す捜査官K
はっっ・・・・!
このファイルだけは・・・・・・
 
・・・どうしても見たいんですか?
獣人伝説のファイル
(しぶしぶ見せる)
 
獣人、つまり半分が人間で半分が動物。
あるいは人間が動物に変身してしまう事件も、X-ファイルの中にはいくつも登場します。
ジャージーデビル
ニュージャージーに現れた謎の野人。
彼女は伝説の悪魔ジャージー・デビルなのでしょうか。
それとも人間社会と接することなく野生で育った人間なのでしょうか。
トリニティ
人の血を吸う吸血鬼。
彼らも獣人に分類することができます。
私たちが出会った吸血鬼は太陽の光を恐れ、それを浴びると大やけどを起こしてしまいました。
その正体がなんだったのか、それは今でもわかりません。
変形
そしてX-ファイル第1号にも記されているオオカミ男。
人がオオカミに変身するというこの話は、伝説や言い伝えの世界でもおなじみのもの。
このように、獣人伝説は現代にも根強く残っています。
しかし、特殊な環境で育った人間だったり、脅威妄想だったりと、その89パーセントは科学的に説明可能です。
Kに話しかけるモルダー
モルダー「89パーセント? いつもの99パーセントからトーンダウンしたな」
会話するK
捜査官K「実はそのことに関しては前からちょっと。私の出身地日本にも有名な獣人伝説があってね」
モルダー「河童だろ?」
捜査官K「そう、河童だ」
スカリーと会話するK
スカリー「河童は想像上の生き物でしょう?」
モルダーと会話するK
捜査官K「私もそう思う。ただ、どうしても釈然としないことがあって」
モルダー「K、それなら、いるのかいないのか、自分の目で確かめてきたらどうだい」
捜査官K「2人とも、河童なんて知ってるのか?」
モルダー「寿司レストランでかっぱ巻きを食べさせてくれたのは君だろ。今度は払えよ。上司なんだろ」
デスクに向かうK
河童は想像上の生き物だ。
私もそう言い切りたい。
おそらく89パーセント実在しないと思う。
 
しかし、、、
河童について1
河童の記述は550年前の書物にまで遡ることができる。
河童について2
以降、呼び名は川太郎、猿猴(えんこう)、水虎(すいこ)など、地方によって異なるが、日本全国の隅々まで河童の伝承は伝わっている。
私の11パーセントの引っかかりとは、河童の形状や特性の一致にある。
河童について3
河童について4
背丈は子供ぐらい。
背中に甲羅、手に水かき、頭の皿がウィークポイントで、これが乾くと死んでしまう。
好きな食べ物はキュウリと酒。
相撲が好きで、よく人間を誘っては相撲を取ったという。
あんなに広範囲にわたる伝承なのに、不思議とその特性は一致している。
これは何を意味するのだろう。
調べ物をするK
X-ファイルの獣人の謎を解く鍵がここにある。
これはモルダーの言うように現地行って調べてみよう。
 
いくぞ日本へ。
確かめるぞ、河童!
浅草に着いたK
モルダー、スカリー。
私は今、東京、浅草にいる。
この辺りは「かっぱ橋本通り」と言って、街をあげてかっぱを祀っている。
大都会のど真ん中だというのに不思議だ。
かっぱ寺に着いたK
河童がいたという証拠品があるというお寺を見つけた。
ここは河童を祀ってあることから「かっぱ寺」と呼ばれているそうだ。
かっぱ寺の天井
捜査官K「すごいですね。これ全て、河童の絵ですよね?」
住職「はい、そうです」
住職と会話するK
捜査官K「モルダースカリこちら、ご住職の久我修照さんだ。よろしくお願いします」
 
捜査官K「まず質問したいんですが、こちら、河童を祀っていらっしゃる訳ですが、その所以というのは?」
住職「今から約200年ぐらい昔なんですけれども・・・」
捜査官K「200年?」
住職「はい。あの【喜八】という方が、この辺で、雨がっぱを売って、商売を、で、その、ま、儲けたお金で、この地域の灌漑(かんがい)工事をしたと。で、河童が出てきて、その工事を手伝ってくれたと」
捜査官K「河童が出てきて手伝った?! はぁぁ・・・」
住職「で、喜八という方が亡くなられて、この寺に葬られたんですけれども、その後、河童を見かけると、障害が急に良くなったり、うん、いいことがあったりという噂が立ちまして、それで、こちらにまつられるようになった、と」
捜査官K「なるほど」
Kと住職
捜査官K「あの、こちらに河童がいたという証拠品があるとお聞きしたんですが、どのようなものが?」
住職「あのー、この寺には、河童の手のミイラと言われるものが納められています」
捜査官K「あの、拝見させていただくことできますか」
住職「あ、はい。どうぞこちらへ」
かっぱの手のミイラを見せてもらうK
住職「こちらがそうです」
捜査官K「はー、これが河童の手ですか」
住職「はい」
 
捜査官K「ははあ。・・・・これは・・・・人間の手ではないですか?」
住職「いえ、指の間に微かに膜が残ってると思います」
かっぱの手のミイラ
捜査官K「あー、本当だ。あ、これですね。はい。んー、なるほど」
住職の話を疑うK
捜査官K「・・・これは、本当に河童の手ですか?」
住職「・・・ま、そういう風に伝わって、この寺に収められています」
 
捜査官K「もしよろしければ、FBIに持ち帰って精密調査したいんですが」
住職「ま、それはこの寺では門外不出で外には出してませんので、せっかくですけどお断りします」
信じられない顔をするK
捜査官K「どうしてもダメですか?」
住職「そうですね」
捜査官K「・・・軍の圧力ですか?」
住職「いや、【かっぱ寺】と言われるこの寺にとっては大事な宝物ですから」
捜査官K「そうですか。では、ありがとうございました」
牛久沼
モルダースカリー。
今、茨城県の牛久沼に向かっている。
ここは東北の遠野市、九州の八代市と並ぶ河童三大聖地のひとつとされている。
お土産物屋を覗き込むK
河童、カッパ、かっぱ河童。
街は河童グッズで溢れている。
お土産物屋に入るK
それでは、河童の伝承に詳しいご老人に話を伺ってみることにしよう。
窯元と会話するK
捜査官K「この牛久にはどんな河童伝説があるんですか?」
窯元「牛久沼に昔からある伝説では、沼で泳ぐと、河童に「引かれる」と」
捜査官K 「引かれる? 引っ張り込まれる、と?」
窯元「そう、引っ張り込まれる。で、人間の臓物を取って食べると。それが、河童の伝説です」
捜査官K 「それであの、河童はどんな姿をしてたんですかね?」
窯元「それが、はっきり分からない・・・」
捜査官K 「でも、そういうお話が残ってるということは、やっぱり牛久では、河童というのは怖い存在として?」
窯元「えぇ、僕ら、小学校時代は、あんまり泳ぐなと。河童に引かれるぞ、と」
かっぱ松
モルダー、スカリー。
この木は、その名も、河童松と言うそうだ。
観光アドバイザーと会話するK
捜査官K「これがカッパマツですか」
関口さん「そうなんです、これが、昔から言われてる、河童松ですね」
捜査官K「なぜ、河童松って言われてるんですか?」
関口さん「えーと、これはですね、その昔、この沼に住んでおった河童がですね、この周りの作物を荒らしたり、あるいは、この沼まで子供たちをね、深みに引っ張り込みというような、その悪さをして、ま、しょうがないというようなことで、その当時の村の若い力持ちが、じゃ、その河童を捕まえて来て、少しいじめてやろうということでね、河童を捕まえて、この松の木につけた、それで河童松という名前がついてるわけなんですがね」
かっぱ岩
捜査官K「牛久の皆さんは、その、やはり河童の存在というのは信じてらっしゃるわけですか」
関口さん「そうですね、まあ、河童そのものを見たっていう方は、聞いたことはないですよね。うん、まあ、この沼には、河童が住んでいるんだと、住んでいたんだというような、伝説と言いますか、そういう話は現在も伝わってますね」
レコーダーに語り掛けるK
モルダー、スカリー、ここで話を聞いてると、なんだか不思議な気持ちになってくる。
私は 河童などいないということを確かめるためにここに来たはずなのに。
河童が空想上の生き物だとしたら、なぜこんなにも深く地元に根付いてるんだろうか。
この根付き方を見ていると、単なる伝承と片付けるわけにはいかなくなる。
しかし、実在したという証拠、しなかったという証拠、どちらもあるわけではなく・・・。
車で移動
捜査が行き詰まったかに思えた時、私はある有力な情報を手に入れた。
歩いて移動
私は車を降り、地元の人も滅多に入らないと言われている山奥に足を踏み入れた。
 
草を掻き分け、道なき道を進み、靴を履きつぶし、足に豆を13粒作る。
こうして歩き続けること数十分。
私の目の前に広がっていたのは・・・
沼に到着したK
モルダースカリー。
今ついた。
この沼は、夜になると河童が出没するという噂がある。
語り掛ける捜査官K
まあ、まさかとは思うが、付き合ってやるのも悪くない。
正体を突き止めてみせる。
張り込みするK
静かだ・・・
水泡
(ポコポコポコ・・・)
懐中電灯で照らしてみるK
?!
何者かに襲われるK
うわーーーーっ!
取り残された柿の種
・・・。
 
(残された柿の種)
ベッド
(病室のベッド)
お見舞いに来るスカリー
スカリー「よかった。無事で」
モルダー「君が沼に出かけてから発見されるまで丸3日経ってる」
起き上がるK
捜査官K「夜になって音がして、何かの気配を感じて・・・ダメだ、思い出せない・・・」
お見舞いに来るモルダー
モルダー「その傷・・・」
首の後ろを触るK
捜査官K「・・・!!」
金属探知機で確認
(反応する金属探知機)
 
捜査官K「アブダクト・・・。私は誰かに連れさられたのか。」
スカリーに話しかけるK
K「スカリー、君も アブダクトされたんだってね」
スカリー「えぇ」
K「君の妹も・・・」
モルダー「そうだ」
 
K「私も とうとう君たちの仲間入りか・・・」
呆然とするK
私たちはいつもそうだ。
謎の確信にあと一歩というところまで気がつくと、何者かにアブダクトされてしまう。
アブダクト。
それは誰によって?
異星人・・・?
それとも・・・
さらわれるモルダーの妹
アブダクト。
人間が正体不明の何者かに連れ去られ、体を調査されたり、人体実験を施されることをX-ファイルではそう呼んでいる。
それを行っているのが異星人なのか、あるいは軍や政府のある機関なのか、真実は分かっていない。
モルダーもアブダクトによって人生を変えられている。
アブダクトされたのは妹のサマンサ。
モルダーがまだ少年であった時の・・・。
モルダーの母と会話するサマンサ
そして私たちは、今もって不可解なあの事件に遭遇した。アブダクトたされ、サマンサが突然帰ってきたのだ。
変装を解くバウンティハンター
彼女は異星人に連れ去られたあと、地球に戻され、クローン人間に育てられたと語った。
そして異星人はクローン人間たちを抹殺するために姿を変える暗殺者を送り込んできているという。
消えるサマンサ
そしてサマンサも襲われた。
ふたりのサマンサ
しかし、サマンサもクローンであった。
多くの謎を残したまま、サマンサはモルダーの前から姿を消した。
さらわれるスカリー
スカリーもまたアブダクトを体験している。
アブダクトされた過去を持つ凶悪犯がスカリーを人質に取り、逃走した。
つかまったドゥエイン
私とモルダーは、必死にそれを追跡し、ついに男に追いついた。
しかし、スカリーが何者かにアブダクトされてしまった後であった。
実験されるスカリー
月日が過ぎた。
スカリーの行方は知れないまま。
スカリーは無事なのか。
発見されたスカリー
諦めかけていた時、突然彼女が見つかった。
だが、彼女は生死の境をさまよう非常に危険な状態であり、また彼女が現在の遺伝子工学のレベルをはるかに超えた高度な人体実験を受け、DNAを操作されていることも判明した。
目覚めるスカリー
モルダーと私の祈りが通じたのか、スカリーは意識を取り戻した。
だが、彼女のアブダクトはまだ謎が残されている。
 
スカリー「何1つ覚えてないの・・・」
脅されるスカリー
以来、その体験がスカリーに暗い影を落としているのは否定できない。
彼女は内なる不安に怯えている。
視聴者に語り掛けるKその1
モルダーとスカリーの運命を大きく変えたアブダクト。
ついに私もそれを体験してしまいました。
今なら私にもわかります。
彼らにしても、何も好き好んでこのX-ファイルに関わりを持ったわけではない。
しかし、どうしても説明のつかない謎を垣間見てしまったものは、それから目をそらすことはできなくなるのです。
視聴者に語り掛けるKその2
この部署に配属された時、私は科学で説明できないものはないと信じていました。
ですが今、こう言い換えます。
私たちの常識で理解できないこと、不可解なことはこの世に存在する。
そして、このような事件はまだまだ起こる。
視聴者に語り掛けるKその3
X-ファイルがなくなる日はないのです。
 
モルダー、スカリーとともに、私も事件を追い続けます。
「X-ファイル・サード」2時間スペシャルの告知1
新たな「X-ファイル」が始まる。
「X-ファイル・サード」2時間スペシャルの告知2
地球外生命体の極秘ファイルが存在した。
「X-ファイル・サード」2時間スペシャルの告知3
国家の最高機密を入手した彼らの前に、巨大な権力と陰謀が立ちはだかる。
深まる謎、迫る危機。
モルダー!
スカリー!
衝撃の真実を暴くのだ!
「X-ファイル・サード」2時間スペシャルの告知4
5月7日、水曜夜7時。
「X-ファイル・サード」 2時間スペシャル、いよいよスタート。
私、Kも、応援します!
END
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X-ファイル関連特番の中でもいちばんの問題作、捜査官Kはいかがでしたか?
「外伝」とはいえ、日系FBI捜査官を勝手に誕生させ、モルスカの上司にしてしまい、今までの事件の捜査もKが指示を出していた・・・という設定になっててナンジャコリャ感がありますが、実はよくよく見てみると日本における獣人伝説のひとつである「河童」についてけっこう真面目に調査してるんですよね。
何だかんだ言って、X-ファイルはテレ朝に大事にされてたのかな・・・と感じさせる特番でした。
ただ、シーズン3を放映したあとレギュラー放送は無くなってしまい、大型エピソードだけの不定期放送になっちゃったんですけどね・・・。

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