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緊急報告 何故はまる?! X-Files人気の秘密をゲット!!

テレビ朝日系列で「X-ファイル」がテレビ放映される前に放送された特別番組のひとつです。
中野サンプラザで開催されたコンベンションの情報や、わざわざアメリカやカナダ・バンクーバーまで取材に行って、X-ファイルの魅力を紹介しています。

レンタルビデオ屋の風景
全てはここから始まった。
ある現象や予兆が街のあちこちに溢れているにもかかわらず、ほとんどの人は見過ごしていた。
この時気づいていた人はまだほんのひと握りに過ぎなかったのかもしれない。
渋谷
1995年11月。
しかし確実に街を、日本を、そして人々の心を捉え始めていたのである。
各地に繁殖するX-ファイル
街角や通り、駅やビデオショップ、さらにテレビの中にもそれは現れては消え、また消えては現れていった。
至るところで目にする謎の文字。
それは何らかのメッセージなのか、それとも警告なのだろうか。
謎が噂を呼び、噂が一人歩きし始め、ひとり、また1人と何かの予兆に気付き始めたのかもしれない。
しかし、この奇妙で不可思議な予兆は、今に始まったことではなかった。
X-ファイルの書籍、雑誌
すでに2年も前から少しずつ少しずつ広まっていったらしい。
「X-ファイル」果たしてその正体は。
中野サンプラザ(昼)
日本中で静かに浸透しつつある、「X-ファイル」フィーバー。
その正体を見極めるべく検証を続けていた矢先、1つの有力な情報をキャッチした。
11月10日、中野サンプラザ。
仮装した人たち
その日、早朝から現場で待機していた取材班の目に映ったのは、実に異様な光景だった。
続々と集まってくる様々なタイプの若者たち。
中には仮装している者まで居た。
いったい、何が始まるというのだろう。
彼らと謎の「X-ファイル」とはどう結びつくのだろう。
コンベンション会場1
コンサートやロードショーでもないというのに、会場は立錐の余地もないほどの人々で埋まっていた。
コンベンション会場2
X-FILES コンベンション
ミステリーナイト ’95
ステージ上の様子
ステージ上には、情報のアンテナを常に張り巡らせ、時代を敏感にキャッチしている文化人、タレントが集まり、我先にと「X-ファイル」について話そうとしていた。
会場も異様な熱気に包まれていた。
心理学者富田先生
また、心理学的な面からこの「X-ファイル」による異様な盛り上がりに興味を持った富田氏による講演も行われた。
シーズン2の上映風景
さらにこの日は日本未公開の謎のフィルムまで上映された。
それまでの異様な雰囲気は鳴りを潜めたものの、上映が終わるやいなや興奮は最高潮に達した。
X-ファイルとは
X-ファイル。
それは謎に包まれた不思議で奇妙な未解決事件だけを集めた極秘文書を意味する。
アメリカ連邦捜査局FBIのどこかに確実に存在し、しかもその事件を専門に捜査するセクションまであると噂されてきた代物なのである。
超常現象の報道
そのファイルの中には、UFOをはじめ、怪現象、猟奇殺人、謎の生物など、通常の捜査では解決できないものばかりが集められているという。
こうした事実とも噂とも断定できないテーマにあえて挑み、見事に映像化したのがドラマ「X-ファイル」だった。
雑誌に掲載されたX-ファイル
1993年の秋、全米で放送されるや、瞬く間に全米を恐怖の渦の中に叩き込んでしまった。
以来、アメリカ中が「X-ファイル」に憑りつかれてしまったといえよう。
その恐怖の波が今、日本を襲う。
レンタルビデオ屋のポップ
ビデオが先行リリースされているだけというのに、早くも気の早いフリークが急増しつつある。
コンベンション会場3
そしてこの日、放送も始まっていないのにプレイベントまで開催される盛り上がりを見せている。
コンベンション会場4
それにしても、何がそこまで人々を駆り立てるのか。
全米を熱狂させた秘密はいったいどこにあるのか。
伊藤かずえ
何度もくり返し見るという
伊藤 かずえ「【これは事実に基づいて作られています】。もうあれで、もう全て、あれがもうほんとに惹かれる原因というか、うん、要素だと思いますね」
池谷幸雄
UFOを信じている
池谷 幸雄「ちっちゃい頃からUFOとかって 信じてるんですよ。幽霊とかUFOとか、ああいうなんか気持ち悪い怪物とかっているって信じてますから。そういう意味で、これはもう、あ、やっぱりほんとに、いるんだっていう風にですね、事実が、あの、わかったなっていう感じで」
KATSUMI
FBIにあこがれている
KATSUMI「ま、自分の趣味には あったというところが、1番、あの、お気に入りのところで、それから、見てからはですね、あのー、何しろもう、スカリーとモルダー、あの2人は、もう、我が家の、もう、アイドルと」
相原勇
最近見はじめたという
相原 勇「怖そうな映画だけど、見た方がいいよね、仕事だもんねとか言って、で、それで私は、太陽のさんさんと降り注ぐリビングで昼間に見たんですけど、ハマりました。そっから」
伊集院光
X-ファイル博士を自認する
伊集院 光「僕の中では、彼らは、俳優じゃなくて、あ、素直に、ああいう捜査官の人なんだって信じられるというか、 あの、それ以外の、何モノでもないというようなところが、あのー余計にリアルに見れるというのがまず1つ、僕の中では1番大きい魅力かな、と」
LOVE PHANTOM
1度見たらまた見ずにはいられなくなる「X-ファイル」。
その魅力が実はもう1つあった。
 
「X-ファイル」のイメージソングである
B'zの「LOVE PHANTOM」。
(B'z LOVE PHANTOM のMVが流れる)
地図
早くもアメリカに勝るとも劣らないほどの熱狂の渦を起こしつつある「X-ファイル」。
国境も言葉の壁も、そして生活スタイルまでも軽々と超え、人々の心を捉えて離さない「X-ファイル」。
その正体はおぼろげながら掴めたものの、また新たな謎が現れてきた。
ドラマ「X-ファイル」の人気の秘密はいったい何なのか。
その謎を求め、一路震源地であるアメリカに飛んだ。
ロサンゼルス
ロサンゼルス。
10月金曜日。
ウィークエンドを翌日に控えた夜というのに、街はなぜか静まり返っていた。
闇の中に何かが潜んでいる。
そんなことを感じさせてしまうくらい不気味なようだ。
このように異様な光景は、聞くところによると2年前から続いている現象という。
それも決まって金曜日の夜。
放送を待つ人々
一体何が起きているのだろうか。
時が午後9時を告げる。
それと同時に、何かを食い入るように見つめる人々の目。
真剣に一点を見据え、身動き1つしない。
何にそんなに集中しているのだろうか。
彼らの視線の先にあるものは、果たして・・・
X-Files人気の秘密をゲット!!
緊急報告
何故はまる?!
X-Files人気の秘密をゲット!!
ロサンゼルスの風景
このような現象はロサンゼルスに限ったことではないという。
陽気でおおらかなアメリカ人の心を虜にしたドラマ「X-ファイル」。
それほどまでに心を捉えて離さない秘密はどこにあるのか。
コンベンション看板
取材班は、ドラマ「X-ファイル」のファンの集いとも言えるコンベンションに注目してみた。
コンベンション風景1
会場となったパサディナは、会場1時間前から長蛇の列ができていた。
このようなコンベンションは2週間に1度の割合で全米各地で行われており、訪れる人の数は回を重ねるごとに増えている。
コンベンション風景2
グッズやサインは飛ぶように売れ、10人に1人が「X-ファイル」のTシャツを着ている。
ここに集まったファン同士の情報交換はもちろん、出演者と直接話せるということも大きな魅力の1つだ。
最近ではファンの増加に伴い、韓国語版、フランス語版の「X-ファイル」も飛び出し、その幅広い人気を裏付けている。
ハリウッドに移動
さらに調査を続けた取材班は、1つの店に行き着いた。
キャラクターショップ
映画の街ハリウッド。
ユニバーサルスタジオの中にあるこの店は、「X-ファイル」グッズで溢れていた。
キャラクターショップの内部
Tシャツやマグカップ、帽子、オリジナルカード、さらにコミックや小説などなど。
特にコミックは10巻まで発売され、店頭に並ぶやや即日完売というほどの人気である。
ひとつの番組がこれほど影響を与えたという社会現象が今まであったであろうか。
バーバラさん
ドラマ「X-ファイル」への興味が講じて、この店を中心にファンの輪を広げようとしているマネージャー、バーバラさんに聞いてみた。
リポーターマリアナ
マリアナ「どういう人たちがこのようなTシャツを買って行くのですか?」
バーバラ「そうね、みんなよ。20~30代のファンが一番多いわね。10代のファンもいます。子供のファンもいるし、50~60代のファンもいます。とても人気が出てきています」
バーバラさんとの会話
バーバラ「毎週金曜日に集まって番組を見ているの。みんなで食べ物なんかを持ちよって楽しむの。あなたもいらっしゃいよ。楽しいわよ」
マリアナ「ありがとう。ぜひ行きます」
民家(夜)
バーバラさんの言葉に甘え、スタッフはその集会に参加してみた。
夜の7時。
週末前の金曜日の夜パーティーにはまさに最適の時間帯ともいえる。
集まるファンたち
しかし、ほかのパーティーと違う点は、目的が騒ぐことではなく、ただ1つのテレビ番組を見ることに集約されているという点である。
この日集まったのは、下は2歳の女の子から上は55歳の男性の総勢15名。
同じ楽しみを持つもの同士の親近感もあり、話に花が咲く。
しかし、たとえパーティー好きのアメリカ人とはいえ、1つのテレビ番組を見るためにこういった集まりをすること自体が非常に珍しいことなのである。
金曜日のこの1時間のために1週間があるとまで言い切る人さえいる。
カギを締め、電話には枕をかぶせる
放送時間が近づく。
なんと玄関に鍵をかけた。
そして電話にクッションまで。
誰にも邪魔をされたくないと言ったところだろうか。
テレビに見入る人々
(カウントダウン)
「5、4、3、2、1!」
15人の目が一斉に画面に注がれた。身動き一つしない。先ほどまでの騒がしさはどこへやら、物音も立てずテレビに見入っている。
 
(シーズン2「不眠」が流れている)
参加者の感想
参加者1「気味悪いわ。ちょっと怖かったわね」
参加者2「サスペンスにあふれていて、とてもおもしろいわ」
参加者3「緊迫したミステリーで、今までにないドラマだよ」
FBI捜査官 モルダーとスカリー
ドラマ「X-ファイル」。
フォックス・モルダーとダナ・スカリーの2人のFBI捜査官が、科学ではどうしても説明できないとされるUFO、超自然現象などの不可思議な事件を捜査していく。
1993年秋から放送を開始し、常に高視聴率をキープしている。
ゴールデングローブ受賞
今年度、テレビ界のアカデミー賞と言われているゴールデングローブ賞テレビドラマ部門賞を受賞。
現在もアメリカで放送中。
人気はますますうなぎ登り。
撮影風景
アメリカ国民が実際に存在しているのではないかと噂しているFBIの未解決事件ファイルと、ドラマ「X-ファイル」で取り上げられている題材とが、見事にノンフィクションタッチで描かれているところも、人気の秘密の1つといえよう。
X-ファイル X-J67512
しかし、本当にそのようなファイルは存在するのだろうか。
FBI
私たちは実際にアメリカ連邦捜査局、通称FBIを訪ねてみた。
FBIロス支局
日本でもその名前や存在を知られているFBI。
しかし、その実態ともなると、まだまだ不明な点も少なくない。
FBI説明1
アメリカ合衆国司法省に所属し、本部はワシントン。
FBI説明2
59の主要都市と50州、530カ所に派遣部署を持っており、その調査、調査、逮捕は州を超えて全米中をカバーしている。
FBI風景
何回か交渉したにもかかわらず、FBIは取材を拒否。
そこで今度は、すでに退職した元FBI捜査官に的を絞った。
その結果、ようやく1人の人物とコンタクトを取ることができた。
フーバー長官
新聞に躍るFBIとUFOの文字。
果たしてその人物は何を語ってくれるのだろうか。
元捜査官テッド氏1
FBIロス支局に30年も務めたベテラン捜査官、テッド・グンダーソン氏。
現在は政府関連の犯罪捜査研究会社の社長をしている。
X-ファイルはFBIに存在するのだろうか。
元捜査官テッド氏2
取材班「【X-ファイル】を扱う部署はありますか?」
テッド「未解決事件だけを扱う部署はありません。調査の対象や形式によって、さまざまな部署に分かれていますが、一度受け持った事件を他の部署に回したりはしません」
元捜査官テッド氏3
取材班「【X-ファイル】はフィクションなのですか?」
テッド「(ニヤリ)はい、フィクションです。私が知っている限りでは、フィクションです」
元捜査官テッド氏4
いとも簡単に否定されてしまった。
しかし、本当にそうなのだろうか。
UFO関連記事
全米各地で起きている奇妙な事件、謎の未解決事件、そしてUFO関連の事件。
それらが連日のように紙面をにぎわしている。
これらは まさに「X-ファイル」で取り扱われた題材と同じである。
アンソニー氏を尋ねる
私たちは、UFOに関して詳しい情報を知っているという人物を訪ねてみることにした。
超自然現象の研究家たちの間でも一目置かれているという彼は、私たちにどんな情報をくれるというのであろうか。
アンソニー氏
アンソニー・ヒルダー氏。
彼は、全米各地で起きている超自然現象の研究家、特にUFOの研究を30年近くもしている大ベテランである。
研究家である彼に、「X-ファイル」というドラマのどこに惹かれるのかを尋ねてみた。
アンソニー氏インタビュー
取材班「【X-ファイル】の魅力は?」
アンソニー「フィクションと真実が組み合わせられて、リアリティのあるものになっています」
取材班「ドラマチックだから、よけいに良いものになっているのですか?」
アンソニー「その通りです」
ラスベガス
今回の取材のためになるからと、アンソニー氏に連れられて行った先は、なんとラジオ局。
彼はここで放送されている超自然現象を扱う番組のパーソナリティーの1人であるという。
ラジオ局
DJ爺「マリアナとアンソニーがエリア51に行きます」
アンソニー「この軍の基地を一緒に見ましょう」
 
エリア51。
そこで私たちを待ち受けているものは、いったい何なのだろうか。
荒野を走る
アンソニー氏の案内で私たちが向かったのは、ロサンゼルスから車でおよそ7時間。
世界最大のギャンブル都市ラスベガス郊外であった。
荒れた大地に、延々と続く直線道路。
行けども行けども同じような景色が続く。
走り続けていると、どこかに放り出されてしまいそうな錯覚を起こしてしまう。
エリア51
エリア51。
ネバダ砂漠の北東に位置するこの地は、ネリス空軍基地の一部とされている。
広さはおよそ300平方キロメートル。
1950年に設立されたエリア51は、過去数十年にわたり、良くも悪くも秘密にされてきた。
実際、UFOを見たという目撃報告が頻繁にされていることは事実である。
アンソニー氏との会話
世紀末を思わせるこの地で、アンソニー氏は何を見たのだろう。
語るアンソニー氏
アンソニー「月の6分の1くらいの大きさの光の玉が上空に現れました。そしてそこから25個くらいの小さな航空機が出てきました。まるで宇宙からの侵略のようなシーンでした」
アンソニー氏のビデオ
これは昨年の冬、アンソニー氏が他の研究家2人とエリア51に調査に来た際に捉えたという、UFOらしきもののVTRである。
拡大すると、明らかに星や飛行機ではないように見える。
グルーム山の上空に午後3時ごろ現れ、雲の中に消えていったという。
リトル・エイリイン
何かが起こりそう。
そんな予感をさせる空模様になってきた午後7時、アンソニー氏の呼びかけによって、人々が次々と集まってきた。
集会場所は、エリア51のすぐ近くにあるレストラン「リトル・エイリイン」。
リトル・エイリインのファン
彼らもまたドラマ「X-ファイル」の大ファン。
顔を合わせれば「X-ファイル」談議に花が咲く。
この店からも、これまでに何度もUFOらしきものが目撃されている。
リトル・エイリイン店内
店内には、いたるところにUFOに関する記事や写真、エイリアンの写真などが飾られている。
ところでこの店、ウエストコーストだけでなく、イーストコーストからわざわざ訪ねてくる人もいるほど、ファンの間では有名な店なのだ。
普段でも20~30人、多い日には100人近くもの人で溢れるという。
リトル・エイリイン客1
スタッフ「【X-ファイル】を観ていますか?」
客1「毎回欠かさず観ています。熱狂的なファンなの」
スタッフ「大好きなのは?」
客1「もちろん、スカリーよ!」
リトル・エイリイン客2
客2「自分自身も【X-ファイル】にあるような事を体験しました。本当に信じられないような現象を目撃したこともあります」
UFOが見れる場所に移動
夜11時、UFOを見るために人々は目的地エリア51に向かった。
総勢40名。
辺りは深い暗闇に包まれ、一層不気味さを増している。
頼りは車のヘッドライトだけ。
砂漠地帯ということもあり、気温は一気に摂氏0度近くまで下がった。
各自防寒をしっかり身にまとい、その時が来るのを待つ。
会話するマリアナ
マリアナ「今晩はUFOが来るかしら? あっちを見てUFOを呼んでみてよ」
 
(なんというムチャ振り・・・)
UFOを待つ人々
果たして人々の願い通りにUFOは現れるのだろうか。
ディープスロート
ドラマ「X-ファイル」はUFOを扱った物語が多い。
その中の1つ、「ディープ・スロート」。
科学的なことしか信じないスカリーの前に突然現れたUFO、2機のランデブー。
超自然現象を信じるモルダーと、実際に目撃してもUFOではなくレーザー光線が雲に反射しているだけと主張するスカリーとのやり取りが印象的である。
このストーリーの中に出てくる「エレンズ空軍基地」こそ、エリア51に違いないと多くの人々が語っている。
マリアナと会話1
マリアナ「【X-ファイル】で政府の陰謀が暴露されたり、超自然現象を扱っていることについてはどう思いますか?」
アンソニー「ドキュメントフィクションとして大変優れていると思います。【X-ファイル】のようなものを見て事実を認めるという人もいますから」
マリアナと会話2
奇妙な出来事はUFOだけではなかった。
ロサンゼルスに戻る
新たな情報を手に入れた取材班はロサンゼルスに戻った。
ロングビーチ
観光スポットとしても有名なロングビーチ。
その埠頭に停泊しているのが、豪華客船クイーン・メリー号。
この船にどんな秘密が隠されているのであろうか。
クイーンメリー号内部
船内はひんやりとして異様なほど涼しい。
この船内のあちらこちらで、不思議な現象が今でも起きているという。
その場所に案内してもらった。
プールデッキ
まずはスポットとして1番有名なデッキにあるプール。
今はもちろんプールとしては使用されていないが、どんな現象が起きるのであろうか。
ロバート氏
ロバート「1930年代の水着を着た女性や子供の足跡が見えるんです。プールに水が入っていない時ですよ。プールで泳いで出てきたばかりの姿も見えるんです。そして、数秒すると消えてしまうんです。文字通り、誰かがいるという感じがします」
クイーンメリー号外観
なんとも奇妙な話である。
1934年イギリスまでの処女航海をしたのち、2度と再び海に出ることのなかった悲劇の船である。
ドレスルーム
夜遅くなると聞こえてくるという女性の声。
行ってみると、誰もいないという現象が起きる、ドレスルーム。
エンジンルーム
エンジンルームには1度に数十人もの亡霊が現れ、音を立てたり、物を動かしたりする。
天井からは小さな子供の声が聞こえてくるという。
エスカレータ
また、ボイラー室近くのエスカレーターには人影が現れたりするという。
目撃者に話を聞いてみた。
トム氏
トム「最後の見回りをしていたガイドの1人が、後ろに人のいる気配を感じてふり返ったんです。すると、ボイラー作業員の制服の人が立っていました。でも、見に行ったらその人はすでにいなかったんです」
 

その時・・・
音が聞こえたマリアナ
マリアナ「もう1回、1回聞こえた。今。同じ言葉じゃなかったんだけど・・・」
 
確かに子供の声を聞いたというのだ。
影1
「X-ファイル」の中でも、このようなポルターガイスト現象のことが取り上げられている。
「影」では、ある会社の秘書をしている女性の周辺で、なんとも科学では解明できない事件が起こる。
これは彼女の上司が自殺した直後から始まった。
影2
そして写真には、この世にいるはずのない上司の姿が写っていたのだ。
ハリウッドへ移動
映画の街、ハリウッド。
ここにも意外な「X-ファイル」ファンがいた。
ショー・コスギ
映画「Ninja」で一躍アメリカに忍者ブームを起こしたアクションスター、ショー・コスギさん。
 
ショー・コスギ「大好きなんですよ、僕。あのね、なんていうかね、神秘的っていうか、それから構成もいいし、またスペシャルエフェクトもうまくなってますよね。監督もね、どうやって心理を動かすかっていうのが うまくできてるなと思いますよね。だから、本当の、ま、本当じゃないんだけど、本当のようにしてるという、そこがうまいですね。まあ、事実は小説より奇なりって言いますけどね、やっぱりそこに近いところまで持ってきてるっていうののすごさがありますよね」
語るショー・コスギ
ショー・コスギ「やっぱり考えさせるということは、要するに、見てる人たちにね、大きな印象を与えると思うんですよ。だから僕は、映画家として、まーテレビもね、見て、こういうとこもいいなって色々考えますんで、普通の一般の人たちは、 いや、大きなところがあるんじゃないですかね、考えると。はい、そう思います」
 

CMの後は、デジタル時代にぴったりマッチした最先端のファンの登場。
ロサンゼルスに移動
車はロサンゼルス郊外へと向かう。
そこでは一体何が待ち受けているのか。
科学が目覚ましい進歩を遂げる現代。
しかし、科学が発達すればするほど、逆に科学では解明できない事実や現象が浮き彫りにされてきている。
民家の前
時代の先端コンピュータービジネスに取り組むひとりの男を訪ねた。
闇に光るコンピュータ
薄闇の中に光るコンピューター。
彼はインターネットプログラミングの会社を経営するプログラマーである。
ボブ氏
自ら時代の先端を行く仕事をしていながらも、科学的に説明できないものやUFOの存在を信じるというボブ・マウス氏。
ディスプレイ
そんな彼が、サイエンスフィクションとして描きながら、様々な謎に包まれた「X-ファイル」に魅了されるのに時間はかからなかった。
インターネットを通じて送り込まれる「X-ファイル」の様々なデータや情報、最新作の予告までもがいち早く見られる。
語るボブ氏
スタッフ「なぜ【X-ファイル】が好きなのか?」
ボブ「サイエンスフィクションやUFOが好きだからさ」
番組の分析表
ボブ「これが番組の評価表です。【ディープ・スロート】【氷】【海の彼方に】についてです。それぞれの番組の特徴がこの表で分かるんです」
パイチャート
ボブ「こちらのグラフは、番組のテーマを見てみました。UFOが1番多くて、それから地球外生命、幽霊、臨床的実験、ESP…」
モルダー捜査官
科学を超えた未知の可能性を信じるフォックス・モルダー。
オックスフォードで精神分析を学んだのちFBIに勤務。
12歳の時、妹を宇宙人らしき者に誘拐されたという過去が、彼を超自然的事件へと向かわせる。
スカリー捜査官
モルダーとは反対に、科学的に説明できないことは信じないというダナ・スカリー。
医学博士である彼女は、大学で研究中にFBIに引き抜かれた。
常に冷静かつ現実的に事件の捜査を行い、科学的見地からレポートを提出する。
モルダーとスカリー
見解を異にするこの2人のキャラクターが、超自然現象を信じるものも、信じないものも、すべての人々を魅了する。
X-ファイルの魅力を語るボブ氏
スタッフ「【X-ファイル】の魅力は?」
ボブ「こういったものに関心があります。FBIが本当に【X-ファイル】を持っているような気がしますから。とても関心があるんです。実にリアルですから」
 
FBIや政府が何かを隠しているのではないかと疑いを持つアメリカ人にとって、「X-ファイル」こそが真実なのかもしれない。
猟奇事件を示す地図
アメリカ各地で実際に起きた未解決事件。
ジャージーデビル
その中の1つを上手に取り入れた作品が「ジャージー・デビル」。
ニュージャージー州アトランティックシティで、人間に食い殺されたと思われる他殺死体が発見された。
モルダーとスカリーが現地に向かい捜査を開始。
原始人らしき姿を確認し、生物学者と捜査に乗り出す。
しかし、騒ぎを穏便に済ませようとする地元警察の妨害に遭う。
この話の基礎となっているのは、260年前から目撃談がある伝説ジャージー・デビル。
体付きはカンガルー、頭は馬という怪物。
1901年には3週間の間に足跡や目撃者が続出し、パニックになったという。
最近では1980年に目撃例が報告されている。
特異体質事件を示す地図
人間の持つ不思議な能力もテーマとして取り上げられている。
炎1
「炎」は、火を自由に操ることのできる男の話。
ロンドン郊外、家から仕事に出かけようとした主人が、妻の前で突然燃え上がり、死んでしまう。
しかし、この事件の裏には、念力によって放火する能力を持つ凶悪犯の存在があった。
炎2
こういった話もまた、昔から全米各地で報告されている。
人間が突然燃え上がってしまう自然発火という現象を「X-ファイル」はベースにしている。
炎3
火を恐れるモルダーと、炎を武器にする犯人との対決が見物だ。
クリス・カーター1
様々な形で人々を魅了している「X-ファイル」。
そのプロデューサーに話を聞いてみた。
クリス・カーター2
クリス「私は自分でもTVのプロデューサーや脚本家になるとは思いもしませんでした。でも、何になりたいかとたずねられたので、子どもの頃に見たようなこわい番組を作りたいと言ったんです。現在、アメリカの番組にこわい番組はないんです」
クリス・カーター3
マリアナ「【X-ファイル】は超人気番組になりましたね。一番の魅力は何でしょう?」
クリス「2つの大きな魅力があると思います。ドゥカブニーとアンダーソンという大変よい俳優、そしてサスペンスにあふれていて、こわくて、信ぴょう性もある。本当にありそうな話でないと、こわくはないからね」
クリス・カーター4
クリス「本当にFBIが電話をかけてきました。放送開始の頃なのですが、何をやっているのかと言われたんです。私自身も妄想的になっていたので、私たちのやっている事で何か問題になったら困ると思ったのですが、その人も最終的には番組のファンになってくれたようです」
バンクーバーへ移動
いくつもの人気の秘密が明らかになってきた「X-ファイル」。
さらに新たな情報をキャッチ。
その情報を追って訪ねた先は、カナダ、バンクーバー。
バンクーバー
バンクーバー。
イギリスの雰囲気があふれる港町である。
この静かな街で、ドラマ「X-ファイル」の最新作の撮影が行われていると聞いた私たちは、早速スタジオを訪ねた。
撮影現場1
次々とドラマに必要なセットが運び込まれ、撮影に備えられていた。
撮影現場2
これはドラマの中で再三にわたって登場したFBIのセット。
こうしたセットがスタジオ内の至るところに所狭しと置かれている。
撮影現場3
現場では、撮影の準備が着々と進められていた。
しかし、肝心のモルダーとスカリーの姿がない。
いったいどこに行けば2人に会えるのだろうか。
日本人ツアーのバス
同じ頃、ある日本人グループがバンクーバーを訪れていた。
総勢40名。
バンクーバーの街
彼らの乗ったバスが、バンクーバーの街を疾走し、一直線にある地点へ向かっていた。
ホテル・バンクーバー
X-ファイル・ミステリーツアーと名付けられた一行が向かったのは、ホテル・バンクーバー。
どうやら、ここで何かがあるらしい。
ホテルフロント
マリアナ「こちらで【X-ファイル】の何かをしていると聞いたのですが…」
フロント「14階で何かやっていると聞きましたが…」
マリアナ「14階ですね。行ってみます」
ホテル14階
フロントで教えられた14階に入っていくと、先ほどの一団がいた。
デイビッドインタビュー1
そしてなんと、フォックス・モルダー役のデイビッド・ドゥカブニーの姿もあった。
デイビッドインタビュー2
「X-ファイル」のファンとスターのご対面。
話に聞き入るPhiles
一語たりとも逃すまいとしてメモを取る姿に、その熱狂ぶりが感じられる。
ジリアン・アンダーソン
少し遅れて、ダナ・スカリー役のジリアン・アンダーソンも登場。
会場は一気に華やかな雰囲気に変わった。
写真撮影
主役2人との質疑応答が終わると記念撮影。
 
主役自ら「X-ファイル」の魅力を語ってくれた。
デイビッドインタビュー3
スタッフ「【X-ファイル】の魅力は?」
デイビッド「他の番組とはだいぶ違います。色々なドラマの要素を組み合わせて1つにしているようなものですから、怖いしスリルもあって、その上メロドラマっぽい部分もあります」
スタッフ「【X-ファイル】には現実味がありますよね」
デイビッド「そうですね。非常にリアリティがあるんです。ミステリーに現実味を出しているんです。おおげさにやりすぎたりはせず、現実性を出しているんです」
デイビッドインタビュー4
スタッフ「演じていて難しい点は?」
デイビッド「私自身がUFOを信じるということは難しいですね。役者として演じている分には、それは仕事だからですよね。でも、UFOを目撃したとか、妹を地球外生命体に誘拐されたとか、そういった事は、私個人としては別の部分でのリアリティです」
撮影風景
アメリカでの人気は衰えを見せず、現在も高視聴率をキープし続けている。
撮影開始からおよそ2年、スタッフはほとんど変わらず、まるで家族同様であるという。
お互いに信じあい、理解し合っているということも、番組が良い形で長く続いている理由の1つかもしれない。
 
もう1人の主役、ジリアン・アンダーソンが番組の魅力について話してくれた。
ジリアンインタビュー1
スタッフ「スカリーという役について」
ジリアン「スカリーはなかなか実際に目の前で見たものを信じません。UFOが頭の上を飛んでいったとしても、彼女はそれを飛行機だと言います。私自身としては、それはUFOだと言ったとしても。スカリーは悲観的で懐疑的な立場をとります。私はその逆なのですが、だからこそ役作りは楽しいのです」
ジリアンインタビュー2
スタッフ「【X-ファイル】の魅力は?」
ジリアン「色々な要素があると思います。ストーリーの構成、見た目、動き、照明、特殊効果などです。特に特殊効果ですね」
スクリーンに映るジリアンインタビュー
スタッフ「日本のファンに一言・・・」
ジリアン「第1シーズンの次もまたその次も見ていただけたら嬉しく思います。番組はどんどん良くなります。ぜひ、楽しんでください」
コンベンション会場内風景
その「X-ファイル」が、間もなく日本に上陸する。
まだ放送も始まっていないのに増え続けるファンたち。
まだ放送も始まっていないのにツアーまで敢行。
コンベンション会場手ステージ
まだ放送も始まっていないのにプレイベントまで開催。
アメリカ全土を襲った興奮と感動と熱気が、すでに日本にも浸透し始めていた。
もはや「X-ファイル」に魅了されているといっても決して過言ではない。
渋谷2
これからこうした動きが都市から都市へ、街から街へと全国に飛び火していくに違いない。
最初はほんの小さな兆しだった。
しかし、今では確実に大きくなり始めている。
噂が一人歩きしただけではない。
新しい話題に飛びつくタイプの人々が盛り上がっているだけでもない。
また、単なる謎や不気味さだけで、こうしたファンを引きつけているわけでもない。
何かが本当に隠されているかもしれない。
そんな信念にも似た思いこそ、今回の長い取材の末に発見した真実だった。
ブラウン管に映るデイビッド
Q「日本のファンに一言・・・」
デイビッド「日本のみなさん、こんにちは。まずは番組中でお会いして、そして私個人的にもお会いしたいと思っています。私自身も日本にはぜひ行きたいと思っています。どうか番組を楽しんでください」
ブラウン管に映るクリス
クリス「私が創る時に楽しんだのと同じくらいに、みなさんも楽しんでください。一生懸命、愛情を込めて作りました」
制作:テレビ朝日、マックスコム
古より人類は大自然を、そして宇宙を恐れ、崇めてきた。
こうした自然のもたらす現象の中に神々が宿っていると信じてきた。
そうした長い人類の心の歴史が、人々を「X-ファイル」に駆り立てるのかもしれない。
21世紀まであとわずか。
世紀末を迎えた人々の不安が、現在、世界各地で様々な現象や事件となって現れているように思われる。
こうした機械文明と科学万能の社会に身を委ねすぎた人類の反省と自戒。
「X-ファイル」人々の未知なるものに対する恐れと興味は、人が人であり続ける限り、永遠に消え去ることはないに違いない。
全米UFO目撃件数年間5,000件
UFOによる誘拐事件の報告年間500件
全米で起きる殺人件数年間23,760件

「何故はまる?! X-Files人気の秘密をゲット!!」というタイトルの通り、すでにはまってる人たちが集まったコンベンションの様子からアメリカではまってる人たちの様子、超常現象についてリポートしたり、バンクーバーでのファンミーティングに潜入したりと、人気の秘密を探ろうという努力が見られる、けっこうなボリュームの特番でした。
ただ、必ずと言っていいほど毎度毎度「X-ファイルは実在するのか?」というしらじらしいのが入ってくるのが、もういいよと言いたくなる残念ポイントではありましたが・・・初めて見る人には必要なネタではあるのかな?

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